青磁釉花弁文縁壺
■DATA:高さ15.5㎝/径11.5㎝/12世紀~13世紀
自然灰釉薬の還元焼成による青磁釉陶器です。還元焼成とは、窯の中にできるだけ酸素が入らないようにして焼成、炎は窯の空気からではなく、胎土や釉薬から酸素を奪って燃焼、その結果器に様々な変化が起き、青磁にちかい色ができたと思われます。また、この壺のような形は香油を入れた壺だといわれています。クメールの古窯址は現在13か所くらい確認されていますが、この壺がどこで焼かれ、出土されたかはわかっていません。日用の粗製の器とは異なり、当時の王族が使用されていたものと推察できる完成度の高い焼き物です。